2023年– date –
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今月のコラム
クリスマスを待ちながら
時雨るかと思うと、急にまぶしいばかりの日射しが、小さな谷を金色に満たします。ゼウスが変身した黄金の雨って、こんな感じかな、と思ったりします。そんな不穏な明るさの日曜日、アドベントの始まりです。 * 手前の鮭のマリネの入った鉢は南天の模様。赤... -
今月のコラム
あたたかな神無月。
裏山の柿を熊が食べに来たらしく、枝がボキボキに折られていました。食べてみたら渋柿だったので腹立ちまぎれに折ったのかな? 例年でしたら、気温がもう少し下がって、渋柿もだんだん甘くなるころなのでしょうけど。 きっと「甘くなったころ又来よう」と... -
今月のコラム
菊は「神農本草経」に耐老延年の薬であると書かれています。
と、いうわけで、御飯茶碗は、菊慈童。菊の露をのんで不老不死を得たという美少年。名は慈童または彭祖、御能にもなっていますね。ひととき仙郷に遊ぶような、清涼な曲として知られていますが、愛した人はとっくの昔に亡くなって、自分だけは愛された昔の... -
今月のコラム
月に問へ生きて真澄の月に問へ 黒田杏子 句集「八月」より
黒田先生には「花に問へ…」の句もありますが、花に問うのは無常のこの世への問ならば、月に問うのは彼の世への問でしょうね。 ⋆ ⋆ さて、写真手前、茸御飯を色絵の鶏頭文様のお皿に。 鶏頭は子規以来、俳人には大事な花です。「ありぬべし」の断言はかっこ... -
今月のコラム
八月の光
史上最も暑い七月も終わり、あと一週間もしたら立秋なんて、驚いてしまいます。たしかに、日暮れは早くなった気がします。黄昏の郷愁的な粉ジュース色の光の中では、全てが、たまらなく懐かしく見えます。 プルーストが言ってました「真の楽園とは、失わ... -
今月のコラム
暑い日はカレーです!市販のカレー・ルーを使った、、どうってことないレンコンのカレーですけど。
蓮根は好きな食材の一つです。切ると、うっすらと糸を引きますね。連句の付け方のたとえに、句と句のつながりは、この蓮根の糸のように無きかと見えてあるのが、おもしろいといわれます。 器の薔薇模様は蔓の部分が色絵です。大きさは径が20センチほど、... -
今月のコラム
梅雨入り前ののランチ
梅雨入り前のはっきりしない気分の日曜。空は晴れているのに雲の行方が気になる。窓を開けて家の中に風を通しましょう。大雨に洗われた緑がまぶしい。 ピクニック気分で、お昼はサンドイッチ。小鳥の声に誘われて、心も空へ飛んでいきます。人には耳翼と... -
今月のコラム
蚕豆の五月
五月は蚕豆の季節。売り場に若緑の鞘が並んでいると、つい手が伸びる。鞘をパカッと割ると、そこには純白で、しっとりふわふわのベッドがしつらえてある。三つ四つ並んで眠る蚕豆の子供たちは,丸まって夢を見ているようだ。枕のデザインを考えるとした... -
今月のコラム
小さきものたち
日ごとに春らしくなってくるこの頃、一輪草の芽を探して庭をうろうろしています。残念ながらまだのよう。それでもなにかと地面に顔を出しているものはあります。雑草の芽とわかっていても、小さな芽は可愛くて摘み取れませんね。 * * ものの芽の... -
今月のコラム二月は逃げると言いますが、さっさと逃げ去って春が来てほしい。もう、雪は結構です。せんだっての大雪では、数日間どこへも出られず、白菜だけ食べてました。 今日の空の色は、ため息の出るほど鮮やかでした。裏山の杉の木が着々と花粉を準備し始めてい...
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