- 十月のランチ
秋になったら、しみじみと読書したり絵を描いたりしよう、と思っていたのに、何もしないまま、すでに十月。
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<もう、秋だ!、しかしなぜ永遠の太陽を惜しむのか。季節の上に死んでゆく人々から遠く、
神の光を発見しようとするのなら>A・ランボー「地獄の季節アデュー」
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この詩を毎年この季節になると書いてる気がします。われながら進歩がないですね。
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ともあれ、まだまだ暑いのなんのといっていられません。きょうからはしっかり仕事しなければ!と決意を込めた堅気の食事。
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右端、赤絵菊慈童飯碗に茸御飯。中央の長丸皿、鴨の絵の上に鮭バター焼き、ひだり木の葉形こざらに酢橘。
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右側中ほど、色絵唐草ボタン付きマグカップに南瓜のスープ。カップは金継ぎしてあります。真ん中の色絵春秋鉢に鰺の素揚げの酢の物、その左、シラス葱炒り卵とポテトサラダ。
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平皿の絵はミニトマト。使いやすい大きさです。
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一番向こうは赤絵菊花片口に、人参に隠れて見えないけど茶碗蒸し
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デザートは赤絵唐草菓子鉢に山盛りのゴールデンキウイ。
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箸置きは 木の葉箸置き。
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家の周りの木々は紅葉にはまだ間があるようですが、枯れてきてはいるようです。 枯葉を踏んで散歩するのは好きです。落葉して明るくなった木の形が空にくっきり見えるのも、その上を秋の雲が流れるのも。
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そういえば、赤とんぼをみかけました。昔は、ある日突然、空いっぱいに現れた赤とんぼですが、すっかり少なくなってしまいました。目まで赤いその貌を眺めていたら、向こうも首をかしげてこちらを見るのが、なんだかさみしい。シャラっと乾いた音を立てて飛んで行った赤とんぼ。
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赤とんぼ濡れをり赤は痛き色 おるか
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2024/10/01